連載小説
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わぁ〜!温泉だ! <1>
 ふと目が覚めると、もう朝だった。昨日は結局恵美ちゃんの足に絡まれて起きたのだが、寝てる彼女が動くわけないんだけど〜。
 あ、そうか轟がその直前に起きて、そのまま寝ぼけてたのか?どうでもよさそうな事に、一人朝からで納得している私だった。
 「山さん起きた〜?」
 昨夜の激しさに、今朝もアグネシュカは裸のままだったが、多分轟達もそうに違いない。
 「ご飯にするか?」ごそごそ服を着て集まった4人とも、さすがに目の下にはうっすらクマができていた。・・彼女達にもクマができるんだぁ。
 「山さん、今日はどうします?・・そろそろ帰るかなぁ〜。」「疲れを取りに、この際温泉でも行くか?」「さんせーい!!」彼女達は声を揃えて、嬉しさ一杯の返事をした。
 「じゃー送りついでに、熱海でも行くか?」熱海の水葉亭には、昔3番目の妻と結婚前に泊まった事があった。秋直前で暇なのか、インターネットでの当日予約はなんと半額だった、ラッキー!
 東京からはリニア新幹線で55分の京都だが、帰りは仲良く4人でドライブと洒落込む事にしよう。
 私の車は日産と合併する前の、プリンススカイライン2000GTBだ。ツインカムエンジンにソレックスの3連装着。加速時の吸い込み音がたまらないし、またオーバートップでの低速走行時のキ〜ンという音にもしびれるのだ!
 第二名神東名は三車線確保の広いハイウェイだが、昔と違いゆっくり走った私達は、ちょうど3時のチェックインにぴったし水葉亭に到着した。
 たまたま案内された部屋は、まさに半世紀前にお忍びで加奈子と泊まったその部屋だった。ここは昔総理だった中曽根さんも当時泊まった由緒ある部屋だと聞いていた。
 和室が3つあり、大きい広間の真下にはでっかい露天風呂、その先は広い太平洋が景色一杯に広がっている最高の部屋だ!ただ、1つ不便なのは部屋続きの露天風呂には脱衣場がないのだ。
 「まっ、いいかどうせもうすでに裸の付き合いだから・・・」こうして勝手気ままに広間で服を脱ぎ捨てた私達は、4人仲良く晩御飯前の一風呂を浴びる事となったのだった。
10/11/15 18:38更新 / アンバー
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■作者メッセージ
ご飯も、楽しみだなぁ〜。

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まろやか投稿小説 Ver1.53c