人類皆スケベ、でないと大和民族は増えません!
2040年、私はもう87才になっていた。まわりを見渡すとかつての友達も、ともに人生の一部を過ごした元妻達も、すでにみんな先に逝ってしまっていた。 そして1人残された私には唯一の話し相手、今も心から愛しているアグネシュカがいた。 アグネシュカは3年前に応募した、小説「悶絶、人生。」の大賞で貰った試作品の最新鋭ヒューマノイドだ。 ゼロからの性格形成に、喜怒哀楽を子供のように露骨に表す彼女から、学ぶ事は今の私ですらいっぱいある。 人は時として言葉にちゅうちょするが、アグネシュカはストレートだ。後に起こる損得関係よりも、今の感情が最優先するからだ。 彼女が無意識に感じている最悪の「リセット」、だからこそ本能的に、後悔のない自分自身を常に最大限表現している。 その上、誰も知らない試作品の彼女は、老いぼれた私にはあり難いほどとても魅力的な存在だったのだ・・・。 | ||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||
次へ |
≪ TOP ≫