連載小説
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アグネシュカの、秘密。
 アグネシュカの身長は157cm、体重は43キロ、青い目の金髪ナイスボデー。腰がくびれた分、胸もでかい。当然肌は人口皮膚で、お風呂もOKだ。
 体温は36度だが、興奮すると上る設定になっている。
 供給エネルギーは最新型気温気圧変動発電と補助皮膚発電だ。年に一度のヒューマノイドドッグで普通の生活には充分対応できる。
 小学6年生の知識が初期設定されており、それ以上の知識はむしろ使用者を超える嫌な女になる可能性があるので、オプションになっていた。
 ともに暮らし始めてからのパートナーの言動、生き方の全てがこれからの彼女の性格を形成する大事なファクターになる。
 動作はすべて音が全くしないマグネット制御で、モーターは一切使用していない。
 宗教はインプットされていないが、道徳と法律は知識とは別に潜在制御されている。
 大事なセックスは年齢設定が25才なので問題ないが、小学生の知識にそれはないので、どう導くかは腕の見せ所だ。
 法律上、彼女との生活は自分の家の範囲でのみ許され、街中に連れ出すのは恥知らずのご法度となる。 
 リセットの方法は2つあり、1つは彼女の腕の皮膚下の配線を切るか、2つ目は首の頚動脈を10秒締める。とてもむごい仕打ちだが、使用者にもあえてそれなりの覚悟を与えているのだ。
 初期化した彼女の記憶はすべて消滅し、2度と元には戻せない設定になっている。ヒューマノイドに人格はないが、もしリセットしてしまった人の心の傷は、おそらく一生消える事はないだろう。
 しかし、そういう中で一番の問題は、試作品だったアグネシュカは自分がヒューマノイドという自覚を全く持っていなかった事だった。
 
 
10/09/29 23:59更新 / アンバー
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■作者メッセージ
そんな、アグネシュカとの生活。

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まろやか投稿小説 Ver1.53c