連載小説
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えっ!まさか轟が?
 とにかくアグネシュカの意識が戻ってよかった。ここで万一、彼女を失うような事になれば、今更何を生きがいに暮らしていけばいいのか・・・。
 「あ、そうだ!轟にお礼を言っとかなきゃ。」・・・ルルルルr「あ、轟?さっきはありがとうね!アグネシュカが目を覚ましたよ!」
 「でしょー、だから大丈夫って言ったじゃないですか、・・ところで山さん、折り入ってお願いがあるんですけど・・・。」
 お願い?どうせ轟の事だからろくでもないんじゃ?・・「何だよ?」
 「いやー私は一人っ子だし、この年で身寄りが全くないんですよ。」「親父から受け継いだこの練馬の家も広すぎるし、だいだいもう必要ないんですよ。」
 「確か山さんのマンション、隣が今空いてるって言ってましたよね。ちょっと抑えといてもらえませんかね?」
 「いいけど、ひょっとして隣に住む気?」「そういう事にしようかなと思って・・。」
 「そりゃーいいよ!楽しくなりそうだな!じゃ、今の家は?」「売りますよ、子孫がいないのに残しても意味ないし。」
 「分かった!すぐに手配しとくよ!とりあえず、じゃーね!」
 「どうかしたの?山さん。」「轟が東京の自宅を処分して、隣に引っ越して来るんだって!」
 「本当?うれし〜い!じゃーまた、恵美ちゃんと4人で遊べるんだ!よかったわねっ、山さん!」「あー、本当によかった!楽しくなるぞ〜!」
 ヒューマノイドの先輩とも言える轟の存在は、まだ経験の浅い私にとって心強い隣人になるに違いない。
 ・・・しかし、このお馬鹿な?4人のこれから先には、さらにハチャメチャな事態が起こりそうな予感が・・・。
10/12/13 17:47更新 / アンバー
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■作者メッセージ
とりあえず、おめでとう!!

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まろやか投稿小説 Ver1.53c