連載小説
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予想してないファーストキス
 中学3年、やはりスケベな山本君に勧められ、和田掘の市民プールで潜水しながらオッパイむんぎゅ〜をしてから(ごめんなさい)早2年。高校2年の夏も毎日、浜田山のプールに通っていた。泳ぎは勿論大好きだが、プールサイドで食べるここのおでんが最高だったからだ。特に、適度にふやけたさつま揚げとちくわぶは絶品だった。
 たまたま一人で行ったある日、友達のいなさそうな、ちょっと変わった感じの女の子が、なんと声をかけてきた。「1人?一緒に帰らない?」ぶっきらぼうな言葉だったが、ばか正直に育った僕は、意味も魂胆もなく彼女に連れられ、誰もいない工事現場に並んで腰掛けた。「キスしていいよっ」えぇ〜!別に好きでも何でもないのにと思っていても、やはりそこは男の性か、いきなり心臓が、口から出そうなほどバクバクしだした。どうしよう?などと考える間もなく・・・・初めてのキスを縁もゆかりもない彼女にささげてしまったのだ。まだ子供だった私には、突然襲ったあまりにも強烈な出来事で、それ以上を求める余裕も発想もなかった。
 その夜書いた膨大な日記帳のページは、のりで封印され二度と読むこともなかった。好きな子としたかったファーストキス、まっ、いいか、人生何事も経験じゃ。しかし、この事がきっかけに男としのスイッチが初めてONになったのだ。そして、この経験がまさかその後すぐ、役に立つとは・・・。
10/09/04 10:12更新 / アンバー
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■作者メッセージ
いよいよ初めての彼女、出現?

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まろやか投稿小説 Ver1.53c