連載小説
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人生最大の修羅場、始まる。
 まゆみと完全に別れた僕は、妻和世がいるもにもかかわらず、まだ加奈子と初美とは付き合っていた。
 だいぶ前から門限は朝の8時15分、NHK朝の連続までに帰ればいい事になっていた。
 というのも、その頃意気投合した部下の中ちゃん(中野渡)と毎晩のように飲み始めたが、彼の飲み方や酔い方は尋常ではなかったからだ。酔いつぶれては彼のアパートに泊まる、ただれた毎日が当たり前のようになっていたのだ。
 毎日の外泊が承認されてからは、それをいいことに、まゆみ、初美、加奈子と順番に泊まり遊んでいたのだ。休みの日は、朝わざと仲ちゃんの家に迎えに来てもらって、アリバイを確認させたりもしていた。
 まゆみが去っていった後は、ますます加奈子が強くなってきた。ある日の事、初美に始めてもらったネクタイを問い詰められたあげく、ハサミでギザギザに切られた事があり、急激に初実とは疎遠になっていった。
 更に、事もあろうに加奈子の上司が口説きにかかってきたのだ。職権を乱用し、仕事中に加奈子を誘って、ファッションショーを見に行ったりしていた。
 ムカついた僕は3日間、一緒に2人で会社を休んだ。なんかもうやけくそで、どうでもいいやと、その時の僕はどうかしていた。会社には連絡したが和世にはしなかった。
 和世は警察に連絡するか相談しに僕の実家に来ていた。ちょうどその時、僕は実家に和世を迎えに行った。やっと安心したのもつかの間、帰り道で僕は彼女に鬼畜の一言を発した。「別れてくれ・・・」
 3日間の逃避行の間、加奈子から口すっぱく何回も念を押されていたのだ。「言わなきゃ、別れる!」   あ〜、また地獄だ・・・。
10/09/17 20:33更新 / アンバー
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■作者メッセージ
あ〜っなんて、僕はバカなんだ!最低だーっ!!!

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まろやか投稿小説 Ver1.53c